第3回アトツギ甲子園優秀賞の望月敬太さん。

中小企業診断士の玉置です。
3/3金、第3回アトツギ甲子園全国大会を一般観覧してきました。

アトツギ甲子園ファイナリスト15名(アトツギ甲子園公式サイトより転載)

そもそも「アトツギ甲子園」(主催:中小企業庁)とは、
全国各地の中小企業・小規模事業者の後継者(39歳以下)が新規事業アイデアを競うピッチイベント。
先代から受け継ぐ経営資源の活用」を前提に、後継者のアトツギが立ち上げる新規事業のプレゼン大会。

地方大会を勝ち上がった15名のアトツギさんたちによる全国大会では、
静岡県から唯一ファイナリストに残った「小松家 八の坊 5代目望月敬太」(伊豆の国市)さんが、
優秀賞を受賞。惜しくも中小企業庁長官賞は逃しちゃったけど。

ピッチの内容(YouTubeへアクセスするとピッチ&質疑応答の様子を確認できます)を要約すると次のとおり。
新型コロナを契機に従業員と話し合い、「従業員が仕事で楽しい時=愛犬連れお客様の接客時」
であることに気づき、宴会付き団体客から愛犬連れ個人客にシフトさせ、

上質で愛犬ファーストなお宿」に宿のコンセプトを一新。

今後、新規事業として「イヌバウンド」=世界中の愛犬連れ訪日外国人(インバウンド)をターゲットとし、
地域全体での愛犬受入意識の醸成、観光施設・商店・地域住民との交流促進などにより、
伊豆長岡温泉の来客数を増加させ、100年後も続く伊豆長岡温泉を目指す。

また、多くのワンちゃんに幸せになってもらうために、オリジナルグッズの収益を保護犬支援団体に寄付したり、
保護犬譲渡会を開催するなど保護犬支援活動を展開していく。

創業111年(ワンワンワン)となる来年、社長に就任するとのこと。

当日の基調講演は、早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄さん。
・アトツギが日本の未来を変える。
・ファミリービジネスは、長期思考だからイノベーションが生まれやすく、長期的に利益率も成長率も高い。

などなど、共感できる話を聞けたよ。
金融村の住民さんたちに対して、SDGsだ、サスティナブルだ言ってる前に、
そのこの凝り固まった短期志向を辞めなさいよって言ってやりたいね。

静岡県内の支援機関や金融機関では、アトツギ甲子園盛り上がっていない、
てか、中小企業診断士はじめ支援者の多くは、知らない感じ。

ペーパーだけの事業承継計画を作るよりも、自分の考えを4分間にまとめて、第三者に話すことって、
とても価値のあることだと思う。

静岡県内でも広まるといいのに。
単なるプレゼンのテクニックを競うんじゃなくてね。